農園だよりDiary

2017年10

2017.10.15
 皆さん今日は。
 あの暑かった夏が嘘のように涼しい秋がやって来ました。夜、テレビを見ながらうたた寝をしていると寒さで目が覚めるくらい冷えるようになりました。高冷地の阿蘇ではもう炬燵が欲しくなる季節。窓を開けると聞こえるのは秋の虫の鳴き声だけです。

 今年もいくつもの台風が通り過ぎて行きました。イチゴの植え付けとその後に稲刈りが待っている9月17日。猛烈な台風18号がやって来ました。いくら仕事がつかえていても自然の猛威には逆らえないので、おとなしくしているよりほか有りません。台風が通り過ぎた後も天候が安定せず、結局23日から稲刈りを始めました。

 先月号でもお知らせしましたが、今年の作柄は夏の日照も十分に有り、雨も適度に降り、涼しくなって欲しい秋は朝晩涼しく、稲の葉は最後までみずみずしく、いい条件が整って良い米が実ってくれたようです。毎年良い米が出来るように最大限努力しますが人の力は微々たるものです。自然の力に感謝です。

 それから今年は(写真上)コンバインの色が赤色に変わりました。昨年までの青色のコンバインは毎年整備をしながら大切に20年使いました。秋の不安定な天候の中での稲刈り作業。この機械が壊れると収穫に大きな影響が出るので買換えました。これがないと米つくりはできないほど重要な機械なのですが稼働は年間10日しか有りません。この高価な機械を一年でも長く使えるように大切に整備していきたいと思っています。

 今年はもう一つ機械を購入しました。当社では玄米食のお客様の割合が多く、石などの異物、籾、焼け米、草の実などの混入が無いように注意をはらって籾摺りを行ってきましたが限界がありました。石についてはお客様の歯が欠けるような事故が有ってはなりませんので、石抜き機に通していましたが、今回さらに「色彩選別機」と言う機械を購入しました。これは、籾摺り機から出てきた玄米を光学的にカメラで捉え、色が違う粒子を検知し、それを圧縮空気で弾き出して取り除くと言う優れものです。30kgの米袋1個当たりヤクルトの容器に半分位の異物をはじき出します。殆どは乾燥の過程で焼けて変色した米ですが中には籾なども含まれています。これまでよりも格段に高い精度で選別し、これからも皆様に安心・安全なお米をお届けできるよう、日々努力してまいりますので宜しくお願い致します。

 以前にもお伝えいたしましたが我が家ではトマト、イチゴのハウスの土の改良のため阿蘇の原野の野草を鋤き込んで活用しています。先日、野草堆肥に生息する有用微生物の研究をされている佐賀大学の染谷教授とその研究室の学生さんが今年も野草堆肥のサンプル採取に見えられました。農業社会が高齢化して将来が危ぶまれる昨今、赤やピンクのツナギできめた女子学生さんが車から降りて来たのを見て展望が明るくなったような気がしました。
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