農園だよりDiary

2020年6

2020.06.09
 皆さんこんにちは。

 阿蘇では田植えも一段落。農道のトラクターの行き来も少なくなりました。今年は好天が続き、牧草、麦農家の収穫も順調に進み、田植えの後の稲の生育も良好です。慣行栽培の農家はほっと一息と言ったところですが、アイガモ農家はこれからが一仕事です。田んぼの周りにヒナが逃げないよう、外敵が入ってこないように網張。田んぼに放すヒナは生後2週間のまだ本当に赤ちゃん鳥です。雨に打たれ冷えて死なないよう小屋を作って万全を尽くします。田んぼに放すのも天候を見定めてからです。今年は天気に恵まれヒナたちも順調に田んぼの環境に馴染んでくれたようです。毎日朝夕、田んぼの見回りが一日の仕事の初めと終わりです。夕方には昨年産くず米を少し餌として与えます。私が田んぼに行くと奥の方から走って集まってくるので可愛いものです。しかしこの子たちは好奇心旺盛で田んぼの中のあらゆる物を口ばしでつつくのは勿論、外周の網に絡んだ物もつつき、たまたま小さな網の破れが有るとそこから首を出し、その破れを広げ、外の世界に出てしまいます。しかし本来、群れで活動する習性があるので遠くへは行かず、網の周りをピーピーと鳴きながら右往左往するだけです。田んぼの見回りは大切な作業です。

草刈り

 田んぼは水を溜めて稲を育てる施設ですが周りの土手、アゼ、用水路、排水路も重要です。田んぼに接したアゼ、土手はその農家が管理します。稲も旺盛に育ちますが周りの雑草も旺盛です。シーズンに4から5回草刈りをします。重労働ですが刈ると雑草の根が横に広がり絡み合い土手が強くなります。以前、除草剤「ラウンドアップ」を散布した農家がありましたが、雑草は枯れて良かったのですが、土を抱えていた根も死に、土の中の微生物相が壊れ、アゼも土手もブワブワになり、雨の度に土が流れてしまい水を溜める事が出来なくなりました。ちょっとした一手間ですが大切な作業です。また刈った後の綺麗になった田んぼを見るときの達成感はいいですね。

家庭菜園

 我が家の100㎡の菜園には17種類の作物が育っています。中国人研修生、肖さんは菜園管理が大好きです。休日にはちょっと暇を見つけては手入れをしています。彼女はネギ、ニンニク、トウガラシ等の中華料理に合う野菜を、私はオクラ、ズッキーニ、里芋等を植えました。出来た作物はみんなで食べます。彼女の友達も遊びに来て、一緒に料理を作って食べているようですが、お土産にあげたり、貰ったりもしているようです。田舎には昔から出来た野菜をあげたり貰ったりする習慣がありましたが、国籍は違ってもオープンに仲良く生活しています。コロナの時代、病気の原因の醜いなすり合いが大国同士で行われていると聞きます。命の根源「食」の場面ではみんな仲良く行きたいものです。
PAGE TOP