皆さんこんにちは。
毎日暑い日が続きますが皆様にはいかがお過ごしですか。昨年も記録越えの暑さ。地球沸騰と言われましたが今年は昨年の記録を上回る暑さのようです。現時点の今年の最高気温、41.2度は昨年記録した国内最高気温を越える気温だそうです。まだまだ夏はこれから。お互いに熱中症には気をつけましょう。
暑さに加えて阿蘇でも、もう何日も雨が降らず、畑は乾ききっています。稲の苗を育てたビニールハウスには地面にビニールを広げたまま野菜苗のポットが植えられる直径10㎝程の穴をあけてキュウリ、ナス、ゴーヤ、ピーマン、オクラ、スイカ等々を植えています。地面は稲の苗箱を並べるために高低差がないよう毎年均平に均してローラーで固めているのでカチカチです。野菜は育たないように思いますがビニールで水分蒸散が保護され逆に土が固いので必要な水分は保たれています。土壌病害も肥料の心配もなく育っています。ただ有機栽培稲の苗を育てる場所なので農薬は使えません。自然に任せているので蟻がアブラムシを運んできます。すくすく育っていた野菜の葉の裏にはアブラムシがいっぱいです。アブラムシは野菜の樹液を吸ってお尻から糖蜜を出すので蟻が集まりどんどんアブラムシを広げていきます。野菜は生気を失い、葉は落ち、新芽が出なくなりキュウリは食べきれないほど成る予定なのに雌花が死んでしまい生育停止。ナスは順調に育って一株5本くらい実が成っているのに大きく育った葉が落ちたのでこれも生育停止。もうダメかな。しかし刈らずに放置していた雑草にはテントウムシや沢山の小さな名も分からない昆虫が見えます。気温が高いのでせめて水でも。毎朝ホースで水やりをしますがこの数日で様子が大きく変わりました。キュウリは生育速度が速いので直ぐに分かります。つやつやした色の濃い綺麗な葉が展開し、今まで黄色く萎えていた雌花が瑞々しくなりいつの間にか実が育っています。ナスも綺麗な葉が展開し始め、蕾が育ち開花の準備が出来ました。ナスの花は咲いたら必ず実になります。オクラは綺麗な薄黄色の花が咲きました。ちょっと油断すると実が大きくなりすぎ、固くなるので毎朝楽しみです。種から育てている小玉スイカは蔓が伸びて雌花が咲かなければならないのにアブラムシが出す糖蜜で葉は縮れてベタベタです。種をまいた時期からすると、お盆に仏壇に供えて冷やしてみんなで食べると良い時期なのに今年も間に合いません。しかし昨日、直径10㎝程の実が何個か着いていました。スイカも生育が早いのでこれから綺麗な葉がどんどん広がり、8月末にはおいしいスイカが食べられるでしょう。
植え付けられた野菜の苗は大きく育とうと根を張り、葉を広げます。虫たちも生存のために植物から栄養を得ます。虫の世界では生存競争があり、食べる虫、食べられる虫があります。人間はできた野菜を食べたいのですが、その環境の中では色んな生き物の生存のための営みが繰り広げられているようです。あんなに野菜を枯らすほど勢力を拡大したアブラムシは、いろんな昆虫から捕食され勢力はなくなりましたが、どこかで目立たないように命を繋いでいます。大量のアブラムシという食料を得て増えた天敵の虫たちも、食料が少なくなり細々と生きていることでしょう。稲の苗を育てる為の人工的な場所に、人が人工的に野菜の苗を植え付けたことから始まった世界は、人が農薬を使わなかったので自然界の力で自然界の秩序が生まれました。そのことにより我が家はおいしい野菜を食べることができます。かなり遠回りの野菜作りですが毎年違った試みをして、いろんな現象が起こり楽しいものです。この野菜を毎日たくさん食べることが私の熱中症対策なのかもしれません。
稲も自然界の秩序の中ですくすくと育っています。今年は全国的に少雨で水不足が懸念されていますが、阿蘇では今のところ生育に影響があるような水不足はありません。いま穂が出そろう時期です。日々稲の姿が変化して、田んぼの見回りが楽しいです。