皆さん今日は。 今年の夏は広島の豪雨災害に象徴されるような激しい雨が全国至る所で降りました。今日(9月10日)は関東でも豪雨が降ったそうですが被災された皆様には心からお見舞いを申し上げます。
 阿蘇でも7月29日以来ずうっと曇雨天が続きやっと昨日(9月9日)気持ちの良い晴天が見られました。これから晴天が続くという天気予報ですが、暑い夏はとうとう有りませんでした。今日は秋の虫の音の中で夏を不完全燃焼のツクツクボウシが最後の夏を惜しむように力なく途切れ途切れに鳴いていました。


 9月に入り阿蘇はもう秋の風です。例年ですと早く田植えした田んぼには色とりどりのコンバインが動き回り、道路は収穫したモミを満載したトラックが行きかっているのですが、今年は十数年ぶりの冷夏で稲の生育が遅れ、まだ稲刈りが始まりません。またちょうど穂が出るころに襲来した台風12,11号の被害も起きています。出てきた直後の穂は柔らかくてデリケートなのです。日光を浴びると開花して実を結びます。ところが何日も強風にさらされると穂の水分が奪われ受粉できなくて黒く変色します。


写真の穂はモミの数は沢山ありますが変色したモミはくず米ですのでかなりの収量減になります。秋は農家にとって「収穫の秋」で一年の苦労が報われるうれしさが有るのですが、今年の稲は日照不足による生育不良と台風災害の影響で収量が少ないと予測されていますので残念な秋になるのかも知れません。我が家では今月25日位から稲刈りを始めようかなと思っています。「大自然」の前では人間の力は微塵もないと言われますが正に実感です。しかしその中でも微力は微力なりに自然の力を上手く利用して懲りずにやっていきます。
 9月7日日曜日に大観峰一帯の来春に行われる野焼きの防火帯つくりが行われました。早朝から牧野組合員総出で幅5mほどの草を刈払い機で刈っていきます。登りのきつい斜面では膝をついて、急な下りはかかとに体重を乗せて刈って行き、皆で手分けして長い距離の防火帯を作りました。下界を見ると外輪山から滝のように雲が流れ込み、その雲が阿蘇の盆地に薄衣のようにかかり絶景でした。皆さんに見せて上げたかったですね。


阿蘇の原野は国立公園として開発が規制されて自然が保護されています。また下界の盆地は農業振興地として農業以外の土地の転用が規制されています。久しぶりによその町に行くとその代り様にびっくりする事が有りますが阿蘇は十年前と殆ど変っていません。工場も娯楽施設もありません。「何にもない」と言う事が有るのが「阿蘇」です。

   写真 文 山本誠也